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「これから三ヶ月も離ればなれなんだ、仕方ないだろ」
ぶっきらぼうにそう言って腕を組んだ樹利に、まりあはクスクスと笑った。
「それじゃあ、どうして三か月も離れることになるこのコラボ企画を引き受けたの?
今までどんな申し出も断って来たから、もう華やかな舞台には出てこないと思っていたのに……。
セーラの熱いオファーに折れた?それともセーラの才能を認めたから?」
「いや、確かに熱いアプローチは受けたし、彼女のセンスは認めてるけど、そんなことじゃ俺は動かないよ」
「それじゃあ、どうして?」
小首を傾げたまりあに、樹利はニッと不敵に微笑んだ。
「見届けに来たんだ」
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