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「私もここにいたらって何度も言ったんだけどね、自分まで世話になりたくないんですって」
するとすかさず忍が顔を出し、
「そうだよ、期間限定でも桐華と樹利に囲まれて暮らせるなんて、僕にとってはハーレムよりも素晴らしいことなのに」
興奮気味にそう言って拳を握りしめた。
「いや、マジで遠慮するから」
ピシャリと手をかざした樹利に、
「ほら、忍がそんなこと言うから!」
と桐華は忍の頬をつまみ、その光景にまりあはクスクス笑った。
「まぁ、樹利が言い出したら、聞かないだろうしね。世話になりすぎたくないのよね」
「まあ、そういうこと。
一緒の仕事をするんだ。嫌でも顔合わせるよ。親子として接することはしないけど」
そう言って微笑んだ樹利に、まりあはコクリと頷いた。
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