第3話 『交 差』

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そうか、僕は生まれてはいけない存在だったんだ。 やがて、その女は家に帰って来なくなった。 尽きたシリアル。 尽きたミルク。 いらない子供は朽ちていくしかないのかな? 朽ちる前に自分の唯一の武器を使って賭けに出た。 この武器は大金をかけてあの女が、この僕に与えてくれたもの。 そうして差し伸べられた手。 『君は本当に素晴らしい』 『君は選ばれた人間だ。 そう……神の子だよ』
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