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『あなたがそこにいるだけで、周囲を惹きつける。
誰と共演しても、あなたに引き摺られる。あなたはそんな恐ろしいほどの引力を持った子だった。
そんなあなたを見ては、「この子は物凄いスターになる」って手に汗握ったものよ。
それがアッという間に結婚して引退なんて……勿体無いったらないわよ』
そう言ってセーラは椅子の背もたれに身を預けて、そっと腕を組んだ。
『……でも、あなたが言い出したなら自分で決めたなら、その考えを曲げないことを分かってるつもりよ。
ただ、私の考えを伝えておきたかったの』
そう言って笑みを浮かべたセーラに、まりあは申し訳なさそうに目を細めたあと、しっかりとした顔つきを見せた。
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