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私の中で、準備は整った。
まりあはしっかりとした足取りで歩きながら、隣を歩く雄太を見た。
視線を合わせ、小さく頷き、しっかりと手を握る。
まりあは雄太の手のぬくもりを感じながら、そっと目を閉じた。
ねぇ、雄太君。
私は自分も覚えていないような小さい時から、この手に守られて来た。
そして今も、私が何も話さなくても、これから私がしようとしていることをすべて分かってくれている。
雄太君……本当に私の人生は、あなたなしでは語れない。
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