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二人はロンドン市内の高級ホテルの前で足を止めた。
ルカ・ミネルヴァが滞在しているホテル。
二人は顔を見合わせて、また頷き合い、ホテルに入った。
彼の部屋は最上階のスイート・ルーム。
エレベータに乗っている間も、緊張から手に汗をかくことを感じていた。
無言のまま長い通路を歩き、突き当りの部屋の前で足を止め、インターホンを鳴らした。
少しの間のあと、ドアが開き、ルカがはにかんだ表情を見せた。
「……いらっしゃい、まりあにドクター小林」
素っ気無くも、嬉しさを隠し切れないようにそう言うルカに、まりあはニコリと笑みを返した。
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