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『いやいや、ユーモラスな部分は昔から変わらないかな。
そうそう、こんなことがあったよ。
樹利の名前が知られるようになったのはジャラベール主催の大きなコンテストに優勝したことがキッカケなんだけど、その後のジャラベールのサポートもそれはすさまじいものだったんだ。
ジャラベールは樹利の才能に惚れ込んで惜しみない支援をしていってね。
あの容姿も手伝って、瞬く間にフランスでは知らない者はいない程の有名人になったんだ』
そう言うローランに、レオンは真剣に話を聞きながらコクリと頷いた。
『そうしたら、出る杭は打たれるというのか、嫉妬ややっかみも呼んでね、樹利がジャラベールに身体を売って支援してもらってるって噂が流れたんだよ』
『……業界にはありがちな話ですね』
面白くなさから下世話な噂を広める。
そう、どこにでもあることだ。
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