STORY4:可愛い彼氏

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その後、もう少しで予鈴がなってしまうからと、私達は手を繋いで 教室へと向かった。 その最中…… 「中学卒業ってことは…今六月だから…あと九ヶ月も先なんだー」 「九ヶ月なんてあっという間だよ~!これから進路とか受験があるからねー」 「進路って言えば…クゥって高校生になっても女装は続けるの?」 「もっちろん!って言いたいところだけど…身体の成長具合によるかなぁ。 成長して骨格が変わっちゃうと、似合わなくなってくるだろうし」 「そっか。多分そろそろ声変わりもして、顔付きも男らしくなっちゃうかもしれないもんね」 「僕が女装しなくなっても、英里ちゃんは僕のこと好きでいてくれる…?」 「は?え、そりゃもちろん。 ていうか、何でクゥはそんなに女装にこだわるの?」 「え?覚えてないの!?」 「はい?」 「僕がママの趣味じゃなく、自分から女装するようになったのは英里ちゃんがきっかけだよ?」 「え…えええぇぇぇぇぇ!? う、嘘!?い、いつ!?どこで!?何で!?」 「……教えなーい。 自力で思い出してみてよ!」 「ちょ、ちょっとぉ!! 教えてよー!!ねぇ、クゥ!!」 九年前…… 【ちょっと!いつまで泣いてんの!?アイツらなら追っ払ってあげたでしょ!!】 【だ、だって…!みんな、ボクのこと変だって…!! 男が女のお洋服着るのは気持ち悪いって笑うんだもん…!!】 【変じゃないよ!! クゥちゃんはかわいいよ!! エリよりも女の子のお洋服似合ってるもん!! エリ、かわいいの大好き!!】 【でも…このままじゃ、ボクずっとみんなにイジメられちゃう…】 【そんなの、エリがみーんな やっつけてあげる!】 【ほ、ほんと…?いいの…?】 【うん!だってエリ、かわいいクゥちゃんのこと大好きだもん! だからクゥちゃんはいつまでも かわいくいてね!!】 END
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