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事情あって引き取られた高坂の家で、穂高は2つ上の、亮さんに誘われサッカーを始め、その穂高に誘われ俺も同じチームに入った。
視野が広く、中盤からうまいパスがだせると、亮さんは選手としてとても期待されていたのだけれど。
5年生の時、近くの川で溺れそうになった小さな子を助け、そのまま還らぬ人となってしまった。
「 もう、サッカーはやらない。亮ちゃんはもういない。パスをだしてくれる、しれいとうがいないんじゃ僕はボールをけれない。」
形見となってしまったボールを抱えて呟いた穂高に、俺はつい叫んでしまったんだ。
「 俺が、パスを出してやるから。だから、サッカーやめんな。」と。
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