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試合は恐ろしいくらいに張り積めた均衡が破れず、0vs0のまま、延長戦へ。
その、均衡が崩れたのは前半13分。
失点したのが俺らでも、守備の奴らを責められるわけがない。
「 光流、行けよ。」
後半に入る前のハーフタイムで成瀬が笑う。
「 なんだかんだ言っても、俺らのチームの切り札は、お前と穂高の、あうんの呼吸なんだ。」
頼んだぜ、と、俺の肩を叩き、成瀬はキーパーの一志とピッチに出ていった。
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