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「サークルに入ろうとは、思わなかったの?」
「やるなら、きっちりやりたい人なんだよね」
「そういうことか」
霧島くんは納得したようだった。
「崎野くん、どうしたの?」
さっきから、意識が違う世界へと飛んでしまったような感じだった。
「いや。ちょっと、考え事を」
「なあー。明日休みだし、暇だったら、どっか行かない?」
「いいね。行こ」
「崎野はどうする?」
「まあ暇だし、水族館でも行くか」
崎野くんが行くって言ってくれたのは良かったのだけれど、私たちは場所に疑問を感じ、
「水族館?」
と、聞きなおした。
「ああ、そうだけど。 こういうときって水族館に行くもんじゃないの?」
私たちは呆気にとられて、何も言い返せなかった。
霧島くんから聞いた話によると、崎野くんは、大の海好きだとか。
二人は高校生から一緒のようだ。
私たちはその後、自然に解散した。
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