セーフティリード

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宝塚記念には、前年のダービー馬ウイニングラン、同じく前年の菊花賞と今年の天皇賞春を制して臨むスーパーノヴァ、そして前走で安田記念を制して臨むソニックブームなどの豪華な顔ぶれが揃っていた。 3歳馬としてただ一頭挑むセーフティリード。 好スタートを切り先頭に立つが、同脚質のソニックブームもスピードでは負けておらずハナ争いをしつつ1000mを通過。 スーパーノヴァは2頭から大きく離れた3番手。 ウイニングランは出遅れて後方から。 超ハイペースで飛ばす2頭は、他馬を10馬身以上引き離して3コーナーへ。 そこでスタミナが切れたソニックブームがズルズル後退。 代わりに無尽蔵のスタミナを持つスーパーノヴァが、他馬を引きつれてまくり気味に上がってくる。 直線に入った時、後続との差はわずかに3馬身。 ジリ脚のスーパーノヴァのエンジンがようやく全開になり、セーフティリードと馬体を並べる。 しかし、そこから半馬身が縮まらない。 脅威の粘りを見せ、二の脚を使うセーフティリード。 そのまま2頭が後続との差を広げているところに、ただ一頭ウイニングランが大外から襲いかかる。 だが、セーフティリードにクビ差まで迫ったところがゴールだった。 こうして、3歳馬初の宝塚記念馬が誕生した。
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