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順風満帆のセーフティリードは菊花賞へ進路を取り、トライアルに向け調教していた時に骨折した。
父の悲願だった無敗の三冠達成も絶望、そこから丸1年ほどもターフから遠ざかる。
セーフティリードの能力に絶対の自信を持っていた陣営は、なんとしても復活させたいと懸命の看護を続ける。
そして久々の復帰戦、オールカマーを迎えた。
さしもの無敗馬セーフティリードも、骨折からの長期休養明けを嫌われて2番人気に甘んじていた。
1番人気は、前年の菊花賞と有馬記念、そして今年の宝塚記念を制していたクロスボンバー。
パドックでも入れ込んでいたセーフティリードは、大きく出遅れて初めて後方からのレースとなる。
久々の実戦にレース勘が戻っていないのか行き脚も鈍く、後方の馬群に包まれたまま進む。
道中好位につけていたクロスボンバーは余裕たっぷりの脚色で抜け出し、直線で3~4馬身離す横綱相撲を見せた。
が、その背後から馬群を割って猛烈な勢いで追い込んで来たセーフティリードは、クロスボンバーを並ぶ間も無く交わして2馬身差をつけてゴールに飛び込んだ。
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