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地方競馬から生まれた伝説のアイドルホース、オグリキャップ。
同じく笠松から彗星のように現れ、中央競馬ファンに衝撃を与えたライデンリーダー。
両馬共に現役時代に鮮烈な輝きを放ちながら、繁殖に上がってからは思うような結果を出せずにいた。
諦めムードが漂う中で生まれた一頭の仔馬、それがオグリヒーローだった。
父そっくりの芦毛の馬体と、他馬とは違う瞳の輝きを持った仔馬に笠松のファンも期待を寄せ、地元メディアも定期的にその成長を報じ、デビュー前から笠松競馬のアイドルのような存在になっていた。
牧場での評価は「不思議な馬」
同い年の仔馬とのケンカでは負けた事が無く、集団ではいつも先頭を走っていたが、そうかと思えば、他の仔馬が騒いでいる時にただ一頭で遠くを眺めて穏やかに過ごしている事もあり、掴み所の無い性格で、頭は良いが気分屋なところがあり、人の言う事を聞かず手こずらせる事も日常茶飯事だった。
そんなオグリヒーローは笠松でデビューしたが、ファンの期待も虚しく2着に敗れた。
聞かん坊な面が顔を出し、ゲートが開いてからもその場から動かず、ジョッキーのムチに反応してスタートを切ったのは最後尾の馬から30馬身は離された後だった。
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