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「実際、怒鳴りたくても、その場にいた絵理子の父親、藤嶺グループの社長があいつの頬を思いきり叩いて…
どっちみち怒る事は出来なかったんだよね。
自分の仕事の手伝いに、俺がただ来てくれただけと思っていたのが娘の仕業で、しかも秘書の永原さんまで使っていてさ。
で、その調べさせた内容と、勝手な想像を小百合に暴露し、別れさせようとしていた…
自分の娘がした事に酷く落ち込み、俺に申し訳ないと土下座して謝ってたよ。
その父親の姿見て、絵理子が初めて自分の気持ちを俺にぶつけてきた」
私を病院へ連れていった後、そんな事があったんだ…
『あなたが小百合さんを想うように、私もあなたを想わない日はなかった。
他の男と遊んでたのだって、自分の気持ちを隠すため…
私が翔を好きだなんてばれたら絶対、友人としてもあなたのそばにいられなくなる。
いずれ九条グループを継ぐ事になるか…
もしくは父の元で仕事を続けてくれるのなら、結婚の話も夢じゃないかもって思っていたのに…』
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