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なのに…
困った顔…ではなく、ニヤニヤと笑われる始末。
ここ、笑うとこじゃ…
「小百合が嫉妬してくれたことが嬉しくて、勝手に顔がにやけてくるよ」
またそんな甘い台詞言って…
にやけていた顔が急に真剣な表情に変わり、
「小百合が別れるって言い出したのは、絵理子が何かしたからだって薫に言われて、アメリカに確かめに行ったんだ。
問い詰めたら、案の定白状した。
勝手に調べて、挙げ句に間違った内容ばかり。
怒りを通り越して呆れるしかなかったよ…」
その時の様子は私にはわからないが、きっと今以上に落胆していたのだろう。
友人だと思っていた人に、こういう事をされて落ち込まないわけがない。
たとえ、それが自分の為だったとしても。
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