6人が本棚に入れています
本棚に追加
それから僕は自分に正直な小説を書くようになった。
目標が『誰かに夢を与える綺麗な小説』から 『誰かからの共感を得られ、それが慰めに繋がる小説』に変わった。
どんなに辛い今があって絶望の中にいたとしても、それが自分だけだと嘆かないで欲しいと伝えたくなったのだ。
そう思うようになったのは先輩の影響だ。
彼に救われて誰かの助けになりたいと思うようになった。
そして彼が僕に与えた影響はそれだけではなかったー…。
何故かあの日から先輩のことがなんとなく気になりだした。
気が付くといつも彼のことが脳裏をよぎる。
廊下で見かけると思わず駆け寄り出したくなるし、部室以外ですれ違って声を掛けられると自然と顔が綻んだ。
最初は憧れの人だからだと思っていた。
でもそれは…違っていた…
最初のコメントを投稿しよう!