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「なぁ、どう思う?」
とある国のとある森林地帯。とある男が、切り株の上に座りながら口に加えた煙草から生まれる煙を燻(くゆ)らせていた。
「世界は救われるべきだと思うか?」
昼の光が幻想的に差し込む静寂の森の中、誰かに問い掛ける口調。
だが、彼に返答する者は誰も居ない。
すると男は諦めた様子で煙草のフィルターを右手の指の間で挟み、口から離して煙と共にタメ息を1つ。
そして、
「……救われるべきなら、とうに救われてるはずだ」
「俺も、お前らもな」
そう言葉を呟きながら切り株から立ち上がる男。
持っている火のついた煙草を軽く放り捨て、それは火よりも赤い水溜まりへと着水。
すると、水に押し負けた煙草の火が素っ気ない音を叫ぶ。
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