七色の雪が舞う夜に

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ほらと、示された彼の左の肘にそっと自分の右手を組む。 1年のうちで最も日が短い12月。 気付けば、あっという間に日が落ち、あたしたちは日常から離れた、煌めく光の空間の中に居る。 遊歩道に沿って点滅する、足下の光。 会場の中心は、流れ落ちる川のように、七色の光が貫く。 そして、それぞれの飾り付けが施されている、様々な樹木。 祝日のせいか、家族連れが多く、小さな子どもの声が響けば、2人だけの緊張も少しやわらいでくる。
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