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『因みに~生徒会の皆さんも~こちらで全員見てますからね~?』
『アハァハ♪すごいですねー!あんなに遠くにいるのに、声だけはハッキリ聞こえますよ!?
あ~あ~テステス~テステス~♪』
シロ!?
アイツも来てんのか。
というか遊ぶな!
やっぱアイツ、俺がどんな状況なのか何も分かってねぇだろ!?
「ッチ、調子狂う。客寄せパンダか俺は。」
副会長が頭をガシガシと掻き、バツの悪そうに渋い顔をしている。
どうやら副会長は、会長に対して乱暴な扱いをしている割に、何だかんだで主導権はあちらに握られているようだ。
幼馴染が故の、昔ながらの優劣が後を引いているのか。
だとしたら、少しだけ親近感を覚えないでもない。
『それで~タッくん~?試験ル~ルはどうします~?』
「ハァ?ルール?なんだそりゃ?」
『通常の実戦試験のル~ルは~、相手をやっつけるのを目標にしてますけど~、タッくんが相手だとちょっとこれは厳しいかな~?
と思いまして~?新しく特別ル~ルを作らないと~?試験にすらならない場合もあるかもしれませんので~?』
「あぁ……、そうかこれは建前上試験ってことだったな。メンドクセーなーオイ。」
建前上って……。
俺を一体どんな目に合わせようとしているのだろうかこの人は。
…だがルールか。受験する立場である俺にとっては、かなり重要な情報となる訳だが……。
それをこの人が設定するのか……。不安だ。
一体どんなとんでもルールを……
「…………じゃあこうしよう、
“俺に触れることができたら、転校生の勝ち”。これでいいか?」
…………は?
この人は、今何と言った?
『あ~いいですね~?程よい難易度です~?では~それでお願いしますね~?』
「いやいやいやいやいや!?」
あまりの訳の分からなさに、黙していた口を開き、二人の決に異を唱える。
「え何、それがルール?実戦試験の?触れるだけってのは、“一撃を与えるだけ”って意味ですか!?」
「…………喋るなと言った筈だが、この際言及すんのも面倒だ。
言葉のまま受け取れ。俺の体の何処かに“触れば”試験終了。別に有効打でなくても構わねぇよ。タッチでもいい。
つか、俺自身でなくとも、俺が身に着けている物に掠りでもしただけでも良しとしてやる。
───兎に角、触ってみせろ。」
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