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「や、バカって……、そんな子供じゃないんですから……。
あと、割と計画浅いですね……」
あー、完全に想定外だった。
街中とかに建っているもんだと勝手に思い込んでいたから、
敷地から出ちまえば人ゴミとか建物の影に隠れれば大丈夫、っとか考えてたし。いやマジで。
人ゴミみどころか人っ子一人居やがらねぇ。
見渡す限り
木、木、木、木、木、木、木、
木、木、木、木、木、木、木、
木、木、木、木、木、木、木、
木、木、木、木、木、木、木。
え、何これ怖い。
今思えばあの病院、食料とか、他の支給物資は全部ヘリで運んでたな~。
あ、山降りるまで食料どうしよ……
こういう時には、俺の異能は役に立たねぇし……。
「ぜ、絶望的だ……。」
ついには頭を抱え、屈みこんでしまった。
「ア、アハァハ! げ…元気出しましょうよぉ、孝さん。
まだ助からないと決まったわけじゃありませんよ。
とにかく立ちましょう、歩きましょう! ハイ!イッチニー♪イッチニー♪
こうして歩いていれば、偶然奇跡的に幸運にも都合良く山を降りれるかも………………て、あれ?」
「そんな都合良くいくか!
大体、数時間やそこら歩いて抜け出せるような山じゃ………………て、あれ?」
二人は、間の抜けた声を発し、ほぼ同時に立ち止まった。
どこまで進んでも木しかなかった景色がひらけ、そこには整備された道路があった。
「……………マジかよ。」
予想外すぎる光景に、そんな在り来たりな言葉しかでてこなかった。
「ほ…ほ…ほらぁ!
私の言った通りだったじゃないですかぁ!! きっと、偶然奇跡的に幸運にも都合良く最短距離で降りてたんですよ~私達!」
「いやいやいやいやいやいや!!
おかしいおかしい!!!
そんなレベルの話はとうに越えてるぞこれ!?
夜の山道を何の伝もなく、こんな短時間で抜けれる筈が……」
あまりに御都合主義過ぎりゃしませんか!?
何事も無さすぎだろこれ!
山を抜けたというのに、遭難してた時よりパニックになってしまった。
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