第1章 プロローグ

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      5年前。 巨大な隕石が日本に降ってきたことを境に、世界の一部地域で、ある“奇病"が流行りだした。  - 人外な能力を持つもの -  - 人外な容姿を持つもの -  - 人外な精神を持つもの - それらと引き換えに、人としての“機能"を欠損してしまった奇妙な生物たち。 政府や大多数の人々は恐れ、怯え、彼らを迫害し、隔離し、根絶させようと考える者までいた。 発症確認から5年の月日がった今でも、彼らに対する偏見は根強い。     だがその偏見は、 どこか羨望に近いものに見えた。 ---------------   恵まれ過ぎた環境の中、 閉ざされてしまった“進化"への道 --------------- 彼らがまさしく“ソレ"ではないのだろうか。 優れているからこそ、“病気"と認定され、“患者"として収容されたのだ。       病名を     後天的特殊変異型    人体組織異常性障害    略称をNEVLO(ネファロ)という。
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