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ばっと携帯を手に取り画面を見る。
エリからの着信だった。
(エリかぁ…。)
落胆した様子を隠して、普段の明るさを取り戻し電話にでる。
「もしもーし!今行ってるよ!」
「エリ聞いて!テツ、ずっと電話鳴らしてのに繋がらーん!いつでも電話でるようにするって約束だったのに!それになんか、出て行くときもかなり急いでたし…もしかしてなんかあったんかな…ズッ…」
堪え切れず また涙が溢れてきた。
「よしよし、大丈夫!きっとすぐ連絡くるよ!それまで一緒にいてあげるから泣かないの!」
「泣いてないもん…」
「はいはいw んで、どこのカラオケいんの?」
「駅前のエキドナ!」
「じゃあ駅前の広場で集合ね!あと5分で着くから!」
「ありがと、じゃあ待ってるね。」
電話を切り、身支度をしながら急いで会計カウンターへ向かう。
メイは1人で会計を済ませると、レジスター横にある柑橘系のど飴を2つ手に取った。
包みを開け口に放り込むと、もう1つをポケットにしまいこみエキドナを後にした。
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