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pm 2:00
駅前にあるカラオケ「エキドナ」で
いつものごとくフリータイムを満喫していた。
メイちゃんと付き合いだして今日でちょうど半年になる。
半年前には、俺たちがこんな関係になれるだなんて夢にも思わなかった。
夢には出てきていたけど。
(いつみても可愛いなぁ…)
と、メイちゃんが西野カナを歌う姿に見惚れていると
かすかながらに俺の携帯の着信音が鳴っているのに気が付いた。
画面に表示されている名前はハジメだった。
なんだか嫌な予感がした。
(コウスケといいハジメといい、ろくな電話かけてこんからなー…。)
俺は部屋を出て電話に出た。
「もーし! どした? 」
「あ、テツ!今からビートルきて!喧嘩はじまりそう!」
ビートルとは地元では有数の大きなゲームセンターで、仲間うちの溜まり場みたいになっていた場所だった。
こんな風にケンカ絡みで呼び出されることはそう珍しくはなかった。
「おっけすぐいく!何対何なん?」
「こっち3人で相手2人! 」
「2人!?それで勝んのか? 」
「詳しくはあとで!すぐきて!」
なになに!?
ハジメの様子からして状況はあまり良くないようだ。
(デート中だけど、ハジメ達もほっとけんしなー…)
そっと部屋に戻ると、歌い終わったメイちゃんが新たなる西野カナを探している最中だった。
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