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PM3:00 駅前カラオケ「エキドナ」
テツが出ていってしまい、一人カラオケルームに残されたメイ。
置いて行かれた悔しさから無理やり歌い続けてみたが、メイには1時間が限界だった。
(電話くらい、かけてもいいよね…。)
向かいのソファに置いてあった小さめの鞄からキラキラに装飾されたiphoneを取出すと、同じ名前で埋まったリダイアルを開く。
RRRRRRRRRRR……
鳴らしても鳴らしてもテツが出る気配はなかった。
(電話くらい出てよ!…もーしらない!)
テツへのコールは諦め
友達のエリへ電話をかけることにした。
テツとは打って変わって
エリを待つ時間はとても短かった。
「もしもし、エリ今なにしてるー?」
「んー。今起きたとこー。」
「起きるん遅いー…てかちょっと聞いて!今日テツと付き合って半年記念日でデートしてて、カラオケきてるんだけどね。あいつまた友達からケンカ応援の電話きて、あたしほったらかしてどっかいっちゃってさ!」
「えー!?じゃあ今1人でカラオケ?」
「そう!遅刻してきてどっか行くわ、お金もおいてかないとか、こんな記念日おかしくない?!」
「まあまあ落ち着いて…テツ君のそういう友達想いな所は、それはそれで尊敬できる所でしょ?メイもそんなテツ君に惚れたんじゃん。」
「そうだけど…でも今回は…」
「まあまあw今日は美味しいスイーツでも食べながら話しようよ!もちろんあたしの奢りで♪今から支度してそこまで行くから待ってて!」
「エリいつもありがと!待ってまーす!」
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