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俺が少しだけ、少しだけ我慢すれば
相手は段々諦める。
仮に諦めなかったとしても、急所を避ければ痣だけで済む。
ここまできた俺はやはりおかしいのだろうか。
でも
家族は勿論の事、飛織にも言う気はない。
飛織にこれ以上……
傷付いてほしく、ない…。
「琥珀、っか早くしねぇと琥珀ままに怒られるんじゃないのかー?」
「あ゛…やべぇ!!」
俺が飛び起きるのと同じくして、俺の母さんの声がした。
「琥珀っ!!何時まで寝てるのっ!?」
「うぇっ、はっはぁーい!今行くー」
「毎朝の光景だな。」
「うっさい」
「早くしなさいってー!!」
これも毎朝のことだ。
それから五分で着替えて
ご飯を飛織と一緒に食べて
家を出た。
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