ラダ学園

19/34

872人が本棚に入れています
本棚に追加
/739ページ
 ずっと俯いていたし、教科書で顔を隠されていたからはっきり見えてなかったけど、可愛い。 「私、イム。イム・チャンタク」  そう言ってチャンタクさんは、また笑ってみせた。  マルミラは美人だけど、この少女は正しく可愛い。くりくりと丸くい瞳、内巻きのボブカット、深い藍色の髪。惜しむらくは、前髪が長く、顔が隠れてしまっていることだ。 「チャンタクさんか、改めてよろしくね。ちょっと待ってて」  僕はリュックをまさぐる。 「えーっと、確かこのあたりに……、あ、あった。はいこれ」 「……え?」
/739ページ

最初のコメントを投稿しよう!

872人が本棚に入れています
本棚に追加