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カチューシャ。
丁度運悪く、いや運良くなのか、猫耳がついているものしか持っていなかったのだけれど、カチューシャには違いあるまい。
「あの……」
チャンタクさんは当惑している様子だった。
「んー、まあ、なんていうか、お近づきの印? みたいな。余計なお世話かもだけどさ、前髪上げたほうがきっと可愛いと思うよ」
「え! か、可愛い、ですか…!」
どぎまぎしながら、ちょっとためらっていたけれど、僕の手からカチューシャを受けとると、いきなり後ろ向きになる。
聞くと、こういう飾り物はあまりつけたことがないので、恥ずかしいのだそうだ。
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