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「女の子にばっかり目を向けてたら、思わぬ方向から手痛いしっぺ返しをくらうぜ?」
ちょっとキメてみる。
まあ僕は両手など高く上げて手をワキャワキャさせているわけだが。
いや、男に興奮してる訳じゃないよ。ただ思いの外予定通りに事が進んでいて、なんだか楽しくなってきただけで。
ラナ姉妹は囮。あのイカを全面的に引き受け、場に空白を作るための布石。
彼女たちの提案とは逆の形になったが、まあそれも勝利のためと我慢してもらったのだ。
「なんだか卑怯じゃないですか?」
「世の中勝つか負けるかだからね、勝てば官軍さ」
その甲斐あって、僕とチャンタクさんとクルウさんの三人は、触手に一切邪魔されることなく、有利な構図へと場を運ぶことに成功した。
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