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暴れるわけにもいかず、無抵抗に彼女たちの服の大部分が溶解する。
腕を組んだまま、一切遠慮することなく触手につかつかと歩み寄り、バドは容赦なく下から覗き込む。「いやあああ!」「ふはは、風光明媚たるや相違なし!」とかなんとか。落ち着けオッサン。
「にゃは、にゃはははは!」
テテさんは終始爆笑しながらそこら中を浮遊している。
「にゃはははははは! 君って最高だよ! にゃはははははは! ぐるじー、涙出てきたよ」
一頻(ヒトシキ)り笑い、テテさんは様子を確かめようと捕まった彼女たちの、クルウさんのもとへと飛行する。
「いい格好だよお、まさか司書様のこんな蠱惑(コワク)的な姿を拝めると思わなかったなあ。『負け』を宣言するならここで止めたげてもいいよ? いやいや長生きはしてみるものだってのは本当だね、こんなに笑ったのは久し──あれ?」
テテさんは、鼻頭がくっつくくらいぐっと顔をクルウさんに近づける。
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