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「モガアアアアア!」
イカは爆発により、結ばれたものを残し触手をすべて失い、反動によって後方へと吹き飛ぶ。結ばれてはいるが最後に残った触手で足場の縁にぶら下がろうとするが、勢いと巨大化したことによる比重の増加、不完全な状態での触手では身体を支えきれず、奈落の底へと落下していった。
「っはぁ……はぁ……」
かなり後方へ吹き飛ばされたものの、バドはまだ、足場の上にいた。
イカはすぐ後ろに奈落があったが、バドの後方は足場を長く残していた。それが爆発の目的を半分しか達成できなかった理由だ。
けれど重畳。もう半分は意味があった──足場が崩落しかかっているのである。
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