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「やってくれたね……」
苦虫を噛み潰したような顔、というものを僕はいまだかつて見たことがなかったが、実際見てみるとこんな感じなんだなあ、とちょっとばかり感慨深くなりながら、強張るテテさんの表情を見ていた。
「でもそっちだってそのつもりだったんでしょ?」
同数以上──すなわち、零対零でいいのだ。
だから相手が『何人か』というのはフェイク。実際は、こちらが何人出そうが負ける仕組みだったのだ。
だからバドが居てくれて本当に助かった。あれがなければ、確実に僕たちは負けていた。
そして僕たちは、その上で確実な一ポイントを得なければならなかった──だから、これで僕たちの勝ちは確定したも同然だ。
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