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「というわけですみません」
僕はテテさんに言った。
「僕らの勝ちです」
残していた僕の形をした土人形が爆発する──足場には四方八方に亀裂が入り、いよいよその形状を保てない。
崩落。
轟沈。
今際(イマワ)の際(キワ)に、バドは僕に敬礼をしていた。僕は、一時とはいえ同士になった彼に敬意を払い、敬礼を返す。みんなは何やってんだあいつら、みたいに見てたけど。
「私は死なない! 猫耳のためなら蘇る! 何度でもだ!」
そう言ったようにも聞こえたが、声は轟音に掻き消され、誰の耳にも届かなかった。
ありがとう。
さようなら。
そして全ての変態達に──。
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