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段々と、低く。
段々と、低く?
「何か大事なことを忘れてるような……」
なんだろう。
勝って終わりのはずなのにモヤモヤする。
なにか──見落としている。
──視線を上げると、テテさんが横目でこちらを見ていた。
ラナ姉妹が真ん中の足場に到着する。
『猫耳幽霊チームに二ポイント入りました』
「え?」
馬鹿な……。
いま何だって? 相手に二ポイント入った? じゃあこれで二対一になったということで、僕たちが負けて……あれ?
「にゃは、にゃっははははっはっは! 甘い! 甘いよ! 『僕たちの勝ち』だって? 妄言妄言妄言妄言! 寝言は寝て言うんだね青二才ちゃん!」
テテさんは──狂ったように笑った。
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