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「つまり、さっきの戦いでのほとんどの戦闘行為を任されていた彼女たちは──私を追えません」
言葉に合わせて天井が崩落する。これが本来的に僕たちに使うはずだった作戦みたいだな。
「猫耳とかそんなくだらないもののために御苦労様、じゃねー」
ラナ姉妹は、チャンタクさんを引き抜くと、テテさんのいる向こう側の出入口にそのまま向かう。だが、ラナ姉妹が着くよりも早く、テテさんはスルリと床下に消えてしまう。
仕方なくラナ姉妹は、向こう側の出入口の奥へと移動し、崩落を回避しにかかる。彼女たちも馬鹿じゃない。無闇に下に行って、ポイントを余計に相手にやるようなことはしないだろう。
「クルウさん、僕たちも……」
「ああそうだね」
僕たちは部屋を後にする。
部屋が崩壊する音が、痛々しいまで鮮明に、響いた。
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