872人が本棚に入れています
本棚に追加
負けたということになれば、猫耳幽霊の像とか、猫耳幽霊フェアとか、手伝わされることになるのかな……。
「そう言えば、勝ったらどうするつもりだったんですか? 負けたらの話はしてましたけど、勝ったらの条件は話してなかったですよね。やっぱり即時退却とかですか?」
向かい合うソファー。
僕が一人掛けの椅子で、クルウさんが長椅子。別にクルウさんを上座に、恭(ウヤウヤ)しくするつもりがあったわけではないが、肩身が狭いのも確かだ。
テーブルの上には紅茶。自然な流れで、頼まれて用意してしまったのだが、僕はなぜクルウさんをもてなしているんだろう。
「うんにゃ、逆だよ逆」
クルウさんはティーカップを持ち上げる。
最初のコメントを投稿しよう!