死番虫インテルメッツォ

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「せっかくの金づるだぞ、囲うことはあっても、どうして追いやる必要がある。今後はうちの看板娘として、集客力を上げるための贄となってもらうのだ。はっはっはっはっは!」  抜け目ない。  勝っても負けてもよかったということか。勝ったら勝ったで、自分でプランニングができるようになるが、負けたら負けたで、猫耳幽霊主導になるがより一層の話題になることは受け合いだ。  この人は、なんというか。 「悪どいですね」 「効率的と言ってほしいね」  あるいは最初から、負けるのはわかっていたのかもしれない。ただ問題は、テテさんが話に乗るかどうかだった。つまり僕は、だしに使われただけだったということだ。
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