死番虫インテルメッツォ

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 力を精一杯に込め、柄を握りしめ、足腰の筋肉に踏ん張る指令を出して、歯を噛み締め、持てる全精力を持ってして──  スポン。  抜けた。  抜けてしまった。  いとも容易く。  あまりに力を込めていたので、僕の体が勢いでちょっと後ろに仰け反ったくらいだ。  抜けてしまった剣を片手に、振り替えるとクルウさんが拍手をしていた。 「あの……」 「凄いじゃないか! 神様は君にやれと仰っているみたいだねえ。これじゃあ仕方がない。神様の言う通りにしないとバチが当たっちゃうからねえ」  そう言って、クルウさんは僕から剣を受けとると、そそくさと剣を元に戻す。  やった、でいいのかな? というか簡単に戻してしまったが、封印的な作業は必要ないのだろうか。あんなに何か封じられた力があるっぽかったのに。
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