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未練。
彼女が幽霊だと、想いの塊だと言うのなら、それを満たしてあげることができればあるいは、成仏だなんだと、させてあげられるのかな。
「いや、関係ないか」
戦いに勝つための手だてがわかればいいのだ、そんなことまで関わってどうする。
僕は本を閉じる。クルウさんの言っていた通り、特に役立つものはなかったな。得たものは、いくつかのモヤモヤと恥じらいだけだ。
日記って、こんな風に読まれるのが一番寂しいよな。アンネもきっと天国で、『やめてー! そんな大したもんじゃないから、ちょっと勢いで書いちゃっただけだから!』とか言いながら悶絶してるんだろうな。
「僕も少しは作戦手伝った方がいいのかな?」
ふと正面を向くと、さっきまでそこにいたはずのクルウさんが消えていて、周囲を見渡してみると、なぜか鎧兜とメンチを切っていた。どうやらまだ考え中らしい。
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