僕はおまけで召喚されてしまったようです。

死番虫トロイメライ

　ボードには、各階層の地図や、装置の起動スイッチ、僕たちの位置などが事細かに表示されている。

　僕らが偽物だとわかったのも、あれのおかげ。外側の複製まではできても、機能の複製まではできない。だから僕たちがあの場所にいなかったことが露呈した。

　クルウさんから借り受けたこの眼鏡も、この地下から見つけたものらしい。すなわち、同じようなものをテテさんが持っていても不思議ではないということだ。

　そしてそれには表示されている。

　僕、そして目の前のテテさん。チャンタクさんとラナ姉妹には、危ないからと脱出と作戦を伝えていて、もう半分以上来た道を戻っている。同じように軟体動物もまた、遠くに移動している。

　そしてバドは、戦いがあった階層。二層をぶち抜いて書かれているその一番下に──いまだにピクリと動くことなく、表示を続けている。

　もうとっくに、起きなければいけない程の時間は経過している。