872人が本棚に入れています
本棚に追加
というか、確認って?
テテさんは首をかしげる。
僕はリュックをまさぐる。
取り出したるは、渦巻き状に固められた緑色の棒。そして僕はその先端に魔法で小さな火をつけ、すぐ消火する。
緑色のぐるぐるは、煙を出して、少しずつその長さを焼失していく。
テテさんは、よくわからないままに煙を覗き込む──
「目がああ! 目があああああ!」
期待通りの台詞をありがとう。
蚊取り線香です。
蚊以外にも一部の虫には効くらしいですよ。
「本当みたいですね」
「精霊の目を潰すなんて、君ってやっぱり正気じゃないよ!」
目を瞬(シバタタ)かせながら、テテさんは僕から距離をとって威嚇する。
ははは、全然怖くない。
なるほど、あのとき元の姿に戻っていたってのはつまり、魔力を消費して疲れたから、元々の虫の姿になっていたってことか。
最初のコメントを投稿しよう!