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丑三つ時。
午前二時に相当する時間である。
時刻を二時間毎に区切り、それぞれを十二支に見立て、昔の人は『子の刻』『寅の刻』などと呼んでおり、『丑の刻』とは一時から三時までの間を指していた。しかしだ、さすがに二時間もの間を、まとめて全部同じ呼び方をしていたのではいただけない。だからひとつの刻をさらに四つに分けて、そこでやっと『丑三つ時』で二時頃、となるのである。
この丑三つ時だが、丑の刻と寅の刻の真ん中にあり、方角で言うところの北東、すなわち丑寅──鬼門に当たる。
丑寅でなぜ不吉な鬼なのかと言えば、鬼が牛の角と虎の牙を生やした姿で描かれるからなのだそうだ。だがさすがに虎の牙などはっきり見たことのある人も少ないだろうし、それではわかりづらい。だから最近の鬼は、虎関連のものをわかりやすくするために、虎のパンツを履くようになったとか。皆のために、わかりやすくかつ怖がりやすく。なんて親切な鬼なんだろう。鬼さんまじパネェす。
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