怪人と僕

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 夜の学校に入れて、なおかつ見つからないための裏技(ウルテク)。ほんと、謎だよなあ。たかだか一学生が知ってる技じゃない。  ま、そのおかげでこうして忍び込めたわけだし、とりあえず今は感謝すべきなのだろうが。 「ところでさ、チャンタクさんはどうして夜の学校に来たかったの? もっと他のことでもよかったのに」  地下での戦闘。  そこでの約束事に、『勝った方が僕を好きにできる権利』なるものが、本人の意思など汲み取ることもなく、無慈悲にも交わされてしまったのである。  クルウさんには宣伝活動に一役。  軟体動物には軽く水ようかんをご馳走。  ラナ姉妹には……、いつかのために保留だそうだ。  剥くだの脱がすだの言っていたから、どんな非道なことをされるかと思っていたが、みんな割と普通だった。まあラナ姉妹はまだなんともいえないし、クルウさんに至っては、そんな命令しなくたって操ってやるぜ的な気配を犇々(ヒシヒシ)と感じたけれど。  やんなっちゃうね。
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