神のみぞ知る。

3/32
前へ
/32ページ
次へ
 一人寂しく目を痛めながら歩いていたら前から紙を積んで何処かに運ぶ途中の人を発見した。 (あぁ、あれ絶対落ちるぞ。)  もし紙が落ちた場合。  通り過ぎる前だったら拾うのを手伝い、通り過ぎてから落ちたら拾うのは手伝わないでおこうと決めた。  距離が縮まり、隣を通る時、興味本心でチラッと顔を見てみたら白っぽい灰色と言うよりかはクリーム色に近い髪色の自分と同じぐらいの青年だった。  横顔だけしか見ていないがイケメンだとすぐに分かった。横顔だけがイケメンなのかもしれないが。  あんな人イケメンもいるんだなーと思いながら目薬はまだかと少しイラつき始めていたら後ろから ――紙が落ちる音がした。 (やっぱ落ちたか、でももう通り過ぎたし手伝わないとこ)  予想通りだったなと思いながらそのまま歩いて離れて行こうとしたら目の前に一冊の雑誌みたいな物がやってきた。  何かと思って足を止め見てみたら可愛いく優しい色遣いの絵柄が描いてある絵本だった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

157人が本棚に入れています
本棚に追加