クーデレ少女がやってきた

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「えっと、どうして岸野雫がここにやってきたのか、その経緯を聞きたい」 「おお、それもそうだな。……だがその前に」  四足テーブルの向こうから日和さんは身体を伸ばしてくると、俺の額に手刀をかましてくる。  なぜに!? 「“岸野雫”だなんて他人行儀な呼び方は私は好かないな。雫ちゃんとかしずちゃんとかしーちゃんとか、もっと親しく言いなさい」  いやいや、雫ちゃん云々は難しいだろ。  こうして日和さんと彼女の呼び名について話している間も、冷めた目で見つめてくるし。 「それじゃあ岸野で呼ぶ。……それでいいか?」 「(……コク)」  それぐらいが妥協点だろうと言わんばかりに、岸野は首を縦に振った。 「私個人としてはお互い名前で呼び合ってくれた方がうれしいんだけどね。まあ、お互いお年頃ってわけだし、今はしょうがないっか」 「それより日和さん、本題は」  話しがそれ始めてきたので、俺は日和さんにもう一度本題を促す。
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