空回りする夜

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「由紀ー! 雫ー! ご飯できたから降りてきなさーい」  二階にある俺と雫の部屋へと呼び かけるのは日和さんの声だ。  時計を見ればもう午後の7時。  ふむ、メシの時間か!  俺は椅子から起き上がり、部屋を出る。  と、そこで同じく部屋を出てきた岸野とはち合わせた。 「あ……」 「あ……」  お互いの目線が重なると、気まずそうに逸らしてくる岸野。  とたたたっ、と彼女は先に下へ降りていった。  ううむ。これは本当に仲良くなれるのかな。  日和さん、俺はさっそく心が挫けそうです。  岸野が降りてから気持ち少し時間を空けて、俺も後に続くように階段を降るのであった。
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