クーデレ少女がやってきた

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 167センチあるという身長にまだまだ老いを感じさせない容姿のためか、時々この人は本当に俺の母親なのか疑いたくなるときがある。  一見すると数個年上の自分の姉にしか見えないこの母。  人前で『母さん』と呼ぶと周りから、うわこいつ公の場でなにマニアックなプレイしてんだよ、みたいな視線を送られるために、いつしか名前で呼ぶようになってしまった我が母。  ほんと、いい加減歳取れよこの人……魔女か。 「日和さん、ジョギング帰り?」 「ああ、そんな感じ。ところで」 「?」  日和さんは話を一拍ほど開けて、 「今日からうちに新しい家族迎え入れるから。あ、動物とかじゃないぞ? 人間だから。よろしく」  突如なにを言い出すかと思ったら、人間を迎えるやらなんちゃらと言い出す。 「……こほん」  日和さんの性格を一言を言えば“わからない”だ。  なにをしでかすか、なにを言い出すのか、まったく読めやしないのがこの人だ。  だから俺は息子としていつも通り、流すことにした。 「……確か10時に出て今帰ってきたのなら、うわ、2時間走ってたってことか。つら~」  普通、社会人なら休みの日はだらだらと過ごすものだろう。
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