ひまわりの少女

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(例えば、なにかお詫びにプレゼントして謝ったりとか?)  岸野は確か動物のぬいぐるみが好きだったはず。  ぬいぐるみに限らなくても、そういう動物のだったら喜んでもらってくれるのではないだろうか? 「お、これ、我ながらいいアイディア!」 「ほぉ、そのアイディアというのは、どんなアイディアですか?」 「いや、だから関係を悪くした岸野のために、プレゼントして謝罪するってことだよ」 「岸野? 岸野さん? ああ、あの図書委員の、由紀と同じ学年の岸野雫さんのことです?」 「おう! ……って、さっきからさりげなくボッチ道を歩いていた俺の隣に立つのはどちらさまでしょうかね?」 「あらあら、あなたの大好きな、バイトの先輩の奈々川みつなじゃ、あーりませんかー?」  春の陽気のようなソプラノボイスで、のびのびと俺の隣で話しているひとりの少女。  岸野より一層小柄で、“悪魔のように”優しそうな笑みを浮かべているのは、1つ年上の俺のバイトの先輩、奈々川(ななかわ)みつな先輩であった。  黒髪を風になびかせながら、とことこと短い感覚でステップを踏む仕草は、子どもの日本人形を思わせる。
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