クーデレ少女がやってきた

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対する俺は、頭を抱えたい気持ちでいっぱいだった。 「何故そんな軽快に笑える!? 突然のことに俺は笑う余裕なんてないんですが!?」 「というわけで確かに伝えたから、上手くやれよ~」 「ちょっ、なにも解決してないんだけどっ!? 今のに答えてくれても!? というか俺には聞く権利が!!」  俺の声を笑いで華麗にスルーを決め込んで、日和さんは立ち去っていく。  扉が閉めこまれて、リビングにひとり取り残される俺。  どうしてだ? 何故!? 本当に人間ひとり、こっちにやってくるっていうのかよ!?  湧き上がる“何故”“どうして”の疑問。  答えてくれる者はなく、無情にも時は刻まれるばかり。  部屋にはゲームBGMが空しく鳴り響いている。  えっと、とりあえず、あれだ。もうすぐ来るんじゃんっ!?  時間はもう残されていない! レトロゲームをひとり思い思いに楽しんでいたから、リビングは少し汚れていた。   (掃除!! 掃除しなくちゃ!!)   ……突然知らされる、母からの新しく家族(人間)がやってくるという驚愕の真実。  未だ状況がつかめないまま、俺は頭の中でごちゃごちゃと混乱していながらも、とにかく部屋をきれいにすることから始めるのであった。
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