緑川狂平

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窓の外は雨。 雨は嫌い。 だって見えないから。 何も… 今日も夜。街にあそびにいく。 どいつもこいつも私の事を何一つわからないでフラフラ近づいてくる。 嫌になる。 するとやって来た。 「おい!なんでお前がいるんだよ?」 目の前にふっと現れた君。 咄嗟に腕を捕まれる。 「なんでもない。あんたには関係ないでしょ!?」 と私は言って捕まれた腕を振りほどこうとする。 だけど、狂平の力が私の腕を離そうとはしなかった。 腕を捕まれたまま引っ張られ、気付くと私は狂平に強く強く苦しいほどに抱き寄せられていた。 その距離は、狂平の熱い吐息が私の睫毛にかかるほどだった。 「狂平…」 「今夜は…」 「今夜は…俺のマリアになれよ…」
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